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2011. 11. 19  
 ジオパークの仕事をしていると、ジオパークに来たお客さんの気持ちが知りたくなります。
そこで先週、新潟であった友人の結婚式の帰りに、日本における世界ジオ認定第1号の一つ、糸魚川ジオパークに行ってみました。事前情報はほぼなし、わずか12時間の滞在という条件の中で、なにを感じられるのか…。かなり独断と偏見にあふれていますが、ジオパークをもっとよくしたいという思いだと思ってお読みいただければと思います。



糸魚川駅
 糸魚川駅は昔ながらの雰囲気。数年後の完成を目指して北陸新幹線の建設が進む。ホームにはジオパークの定期観光バスの宣伝が掲げられている。糸魚川市の人口は4万7千人。2005年に隣接する2つの町と合併する前は、人口3万1千人ほど。



観光協会
 駅の横に観光案内所(観光協会)がある。なにも情報を持たずに来た観光客には便利。観光協会のジオパークのボランティアガイドさんらしいおばちゃんに、「ジオパークってなんですか?」と尋ねるが、すっきりとした解説ではなかった。室戸ジオでも同じだと思いますが(苦笑)
 観光協会の建物内にヒスイの原石と糸魚川ジオ・ブラック焼きそばののぼり旗。ブラック焼きそばは、数年前から商工会かなんかが町おこしに開発したイカ墨を使用した焼きそばだとか。地元のおじさんが、あんなもん「くえるもんじゃねぇ」というから、わたしは食べませんでした(苦笑)食べてみてもよかったんですが、なんか「恣意的に作られた地域性」みたいな感じがして…。



街めぐりバス
 土日だけ運行の「街めぐりバス」。フォッサマグナミュージアムや美術館など市内中心部の見どころを結ぶ。運賃一回100円。駅からまずは、バスで20分のフォッサマグナミュージアムに向かう。なお、バスは一時間おきに一日6本設定されている。低燃費で小回りが利くと運転手さんの話。



フォッサマグナミュージアム
 市営のフォッサマグナミュージアムは入場料500円。岩しかない。ひたすらいろんな世界中の岩があるって感じ。何が言いたいのかよくわからず。そもそもフォッサマグナってなんなのかさえよくわからなかった。



岩石ハンマー
 フォッサマグナミュージアムの売店。ジオグッズとヒスイの加工品、地質関係の書籍などを販売している。
一本1万円ちかくする岩石ハンマーも売ってる。どんなひとが買うんだろう?ちなみに、売店の売れ筋は1位ジオマップ 2位宇宙食 3位ヒスイストラップだそうです。なんで宇宙食?



化石の鑑定
ミュージアムの横に、化石がでるところがあるそうな。掘った化石を学術専門員が鑑定してくれる無料サービスがある。手早く鑑定する姿は圧巻。ちなみに「フォッサマグナって何ですか?」って専門員に聞いたけど、割れ目だということはわかったが、それがどんな学術上意味があるのかまではわからなかった。「糸魚川ジオパークは、来た人に何を伝えたいのか?」という質問もしてみたが、あまり明確な話ではなかったです。(化石鑑定に忙しそうだったから、あまりゆっくりお話しできなかったのですが…)


入浴剤
 駅前観光協会のお土産物売り場に設置されているジオパークコーナー。これといって珍しいものはないが…ちょっとおもしろいとおもったものは、温泉地をイメージした入浴剤セット。入浴剤なのに、温泉地の入浴割引券がついている。



珈琲ハウス
 糸魚川駅横の建物にある「珈琲ハウス」。珈琲ハウスのマスターは、ジオパークと出会って岩が大好きになっちゃったらしい。現在、ジオマスターであり糸魚川ジオパーク市民の会の会員。「市民の会」は会員数100人以上。年会費1000円。会長は北海道大学地質出身のおじいさんらしい。行政に言われて発足したのではなく、住民が勝手に始めたらしい。すごい。マスターから姫川薬石?(流紋岩)についての熱い語りを聞く。健康上の効能があるらしく糸魚川の人たちは昔から、お風呂に入れたり、岩を湯飲みに加工したりして、生活に取り入れてきたらしい。



日本の東西の分かれ目
 珈琲ハウスの店内。お客さんに糸魚川ジオパークってなんだとよく聞かれるので、自分で説明パネルを作成して店内に展示している。伝えたいという意気込みがすばらしい。



夜の店
 糸魚川ジオでは、一回3-4時間の講習を受けると、ジオパークマスターの称号を得ることができるらしい。ジオパークマスターがいるお店では、入り口に「ジオパークマスターがいる店」というステッカーが貼ってあり、外にはのぼり旗が立てられている。こんな夜の店でさえ、ジオパークマスターがいる…。なお、ジオパークマスターがいるお店のパンフレットが作成されており、顔写真入りで各お店が紹介されている。
 糸魚川の駅前には、古い商店街(雁木通り)が残っている。街歩きするには意外な発見がありおもしろい。昭和7年創業の銭湯や、古い建物の飲み屋街など、住んでいる人々の人情がにじみ出ていて味わい深い。糸魚川の人々がどんなふうにこの土地で生きてきたのかを感じる。


<全体的な感想>
 いろんな人に、「ジオパークってなに?」って聞いてみた。「観光のなんか」「自然がいろいろあるっていうやつ」「世界がみとめたなんかすごいもの」「フォッサマグナ」などの回答でした。ジオパークってなんなのかは、まだわかっていないのかも。その一方で、市民の会の会員数が100人以上いるなど、住民がジオパークを楽しんでいる部分は少なからずあるようです。
 また、ジオサイトごとの移動手段が問題のように感じた。街めぐりバスは便利だけど、すべてのジオサイトに行けるわけではない。姫川のヒスイ峡が見ごたえがあるってあとから教えてもらったけど、そこに行く交通手段が未発達という印象。糸魚川ジオパーク推進協議会は、タクシーやレンタカーの利用を前提にしているようだが、やはり、手軽に利用できる公共的な移動手段があったほうがいい。
 週末だけに運行される日帰り定期観光バス(5000円程度?)は、季節の食材や温泉も楽しめるなど、ジオパークの魅力を楽しめる内容になっているのはいいと思ったが、ビジターが行ってみたいジオサイトを効率的に回れないのが欠点。
 今回はたった12時間の滞在だったが、断片的な面白みはあった。しかし全体として何を感じてほしいのか、何を伝えたいのかは明確ではなかった。糸魚川という地域から学び取れる「自然と人のかかわり」が見えなかった。消化不良で終わった感じは否めないなぁ。
 室戸ジオと比べるなら、さすが世界認定になって3年たっているだけはあると思う部分もあった、だけど、世界ジオパークネットワーク(GGN)が求めている活動にはまだ遠いなぁという感じがした。やっぱり、「ジオ=地質」という誤解が暴走している感じがする。もちろん、室戸ジオもそうだけど…。
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プロフィール

k.yuhora

Author:k.yuhora
琉球大学(学士)→筑波大学(修士)→北海道大学(博士)と北上してきました。
北大院生時代は、南幌町で離農した一軒家をお借りして、ミツバチと四季を感じながら暮らしていました。高知県室戸市の室戸ジオパーク推進協議会地理専門員を経て、現在、徳山大学経済学部准教授として働いております。

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