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2012. 12. 04  
先週の木・金で山口県美祢市にいってきました。
みねジオパーク構想のジオガイド養成セミナーで講師を頼まれたからです。

わたしにとって初めて行く美祢市。
事前に地形図や地質図を見ながら予習しているうちに、
なかなかおもしろそうな地域だと感じました。

みねジオパークのコンセプトは「黒・白・赤」だそうです。
確かに地図をみると、市の中央部に秋吉台の石灰岩がどんと分布しており、
その西には堆積岩(石炭)、東には貫入岩(銅山)が分布しています。

美祢市の観光ポスターもこの通り。

DSC06278.jpg
左から、石炭・石灰岩(鍾乳洞)・銅山(奈良の大仏鋳造に使われたそうです)と3色が並んでいます。

キャッチコピーのmineは、
美祢mineと、鉱山を意味するmine、私のものを意味するmineを掛け合わせているのでしょうね(苦笑)

講演はいつものごとく、参加者の反応を見ながら臨機応変にやりました。
ワークショップでは、行政関係者と地域住民を思いつきで混ぜちゃいました。

DSC06210.jpg

ジオパークは行政だとか、住民だとかわけて考えちゃいかんと思うのです。
みんなで知恵を出し合って、楽しみながらやらないとおもしろくないと思っています。
限られた時間内につくったモデルコースは、なかなかおもしろいものになりました。
高校生や、主婦など、老若男女が混じるともっと魅力的なジオツーリズムコースができると思います。



滞在中、美祢市のさまざまな場所を見て回りました。
いくつか印象的だったことを書きます。

◆ゴボウ
石灰岩地域の一部の地域(佐山集落・植山集落など)ではゴボウが栽培されています。
美東ごぼうというブランドで知られているそうです。
その収穫を見る機会がありました。
その作業がすさまじい!

DSC06319.jpg

農家のおじさんのお話しでは、
全国の主なゴボウ産地は砂地だそうです。だから手で簡単に抜けるそうです。
でも、美東のゴボウは石灰岩が長い年月かかって風化してできた粘土質土壌。
簡単には抜けないそうです。
http://www.yc.zennoh.or.jp/voice/46/index.html
よって、ユンボーで掘る。
各農家さんの個人所有だそうです(苦笑)
すごい。

それから、ゴボウって輪作ができないそうです。
3年くらい土地を休ませないとおいしいゴボウ栽培はできないようです。
そんな話を伺っていたら、美東ゴボウが貴重なものに思えてきました。
大地に感謝して、味わって食べないといけないですね~。

そんな思いにひたっていたところ、道の駅のお土産売り場でこんなものを見つけました。
DSC06294.jpg

ゴボウ1%しか使っていない(笑)
貴重なゴボウ。やっぱり貴重なのかも?!
食べてみたら、1%でも、ものすごくゴボウの味でした。
味が濃いということでしょうか??
美東ゴボウおそるべし?!


◆鍾乳洞の怪

観光地として有名な秋芳洞。
観光地としての利用はかなり古いようです。
wikipediaの記述では、1909年に観光洞として開発とあります。

わたしが気になったのはこの光景。
DSC06153.jpg

「わ~。神秘的なエメラルドグリーン。なにか特殊な生物でもいるのかしらん…。」
なんて、思っていたら、
長い年月照明を当て続けたためコケが生えちゃったものらしい(苦笑)

やはり、鍾乳洞って暗闇である必要がありそうですね。
わたしはそう思います。
お客さんは、ヘッドライトかなんかつけて鑑賞したらどうでしょうか。
それが、自然に対する敬意というものではないでしょうか…。

なお、秋芳洞エコミュージアムでは、きちんとコケが生えた鍾乳洞の模型が展示されていました。
「問題提起」している姿勢に好感がもてました。

秋芳洞の名誉のために、付け加えておきますが、
秋芳洞の地下水系はラムサール登録されているようです。
地下水系もラムサール登録されるのですね。
わたしは知りませんでした。
DSC06137.jpg


◆石灰岩ならではの川の怪

DSC06347.jpg

これ、道路じゃないんです…。
エコミュージアムの横を流れる三角田川。
石灰岩地帯だから通常は水が流れていないらしい。
それはいいんですが、こんなにコンクリートで固めちゃって…あぁと思っちゃいました。
道路じゃないんだから…。三面張りにする必要あるのかな…。
チャリンコ競争とかしたくなっちゃいますね(笑)

ちなみにこの三角田川。
山に向かって流れていき、突然、穴の中に消えていきます。
DSC06351.jpg
わかりにくいですけど、この目の前の雑木林のなかに、竪穴がありそこに川の流れは消えていきます。
溶けやすい石灰岩ならではの「怪現象」です。


◆色の順番が大事

美祢ジオパークのコンセプト。
くろ・しろ・あか。

これ、順番が大事に感じました。
この3色、資源の利用という視点でいうと、
あか→くろ→しろ。
DSC06276.jpg
奈良時代に、東大寺の大仏鋳造に利用されたのが銅(あか)。
明治期に無煙炭の発見とともに開発された石炭(くろ)。
そして大正期にから開発がはじまり、セメントの原料として昭和40年代から大規模開発が行われている石灰(しろ)。

社会の変化とともに人々がどのように地質資源を利用してきたのかを知ることができると思います。

そしてもう一つ大事な順番。
しろ→くろ→あか。
これはそれぞれの地質が形成された順番です。
付加体の形成プロセスをわかりやすく説明する必要がありますね。

これら3色をキーワードに、工夫次第で(!)おもしろいジオパークがつくれる可能性を感じました。
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プロフィール

k.yuhora

Author:k.yuhora
琉球大学(学士)→筑波大学(修士)→北海道大学(博士)と北上してきました。
北大院生時代は、南幌町で離農した一軒家をお借りして、ミツバチと四季を感じながら暮らしていました。高知県室戸市の室戸ジオパーク推進協議会地理専門員を経て、現在、徳山大学経済学部准教授として働いております。

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